サイエンスが黄禹錫教授らのES細胞捏造論文を削除 ― 2006/01/13 09:42
サイエンスはソウル大の黄禹錫(ファンウソク)教授らによるヒトの胚(はい)性幹細胞(ES細胞)の研究に関する捏造された論文を削除する措置をとった。
削除されたのは、<Patient-Specific Embryonic Stem Cells Derived from Human SCNT Blastocysts>(Science 17 June 2005:Vol. 308. no. 5729, pp. 1777 ― 1783 DOI: 10.1126/science.1112286)
と
<Evidence of a Pluripotent Human Embryonic Stem Cell Line Derived from a Cloned Blastocyst>(Science 12 March 2004:Vol. 303. no. 5664, pp. 1669 - 1674 DOI: 10.1126/science.1094515)
の論文。
This article has been retractedと明記。<Editorial Retraction>(Published Online January 12, 2006 Science DOI: 10.1126/science.1124926)には
Science unconditionally retracts two published papers on the basis of the final report from the Investigation Committee of Seoul National University. These are W.-S. Hwang et al., Science 303, 1669 (2004) and W.-S. Hwang et al., Science 308, 1777 (2005).と、
ソウル大の最終報告を受けて削除したとしている。
三井住友銀行が2月から<ワンタイムパスワード>導入 ― 2006/01/13 11:38
気になるrelease
三井住友銀行は2月から、ネットバンキングの安全性を高めようと暗証番号を生成しては破棄する仕組みを導入する。
仕組みは簡単。月額105円のサービス利用料を支払うと暗証番号を生成する<パスワード生成機>が送られてくる。ネットバンキングにアクセスする際には液晶画面に表示された番号を入力するだけでいいという。
<新セキュリティサービス『ワンタイムパスワード』の取扱開始について~“使い捨てパスワード”を用いた、より簡易な認証~>
を見ると分かるが、<ワンタイムパスワード>の意味はアクセスする際に使用した暗証番号は破棄されてすぐに使えなくなるところからきている。
ポイントはサーバー側にユーザーに配布したパスワード生成機と同じ機能が用意されている点だ。サーバーとパスワード生成機は60秒ごとに同じタイミングで同じ番号を生成することから、アクセスできるようになっている。
システムはRSAセキュリティ社のRSA SecurIDハードトークン(SID700)を採用。このRSA SecurIDは2005年現在、世界で2,000万個出荷されるなど実績のあるものだという。
サーバーがユーザーごとに番号をきちんと生成できるのだろうかとコンピューターをあまり信用していないだけに気になる。
放流ヒラメの地域性をDNA分析......水産総合研究センター ― 2006/01/13 18:44
気になるrelease
動物がどのように自然界を移動しているのかを調べる方法として標識をつけて離す方法が一般的だが、独立行政法人水産総合研究センターがDNA分析技術を使って放流ヒラメがどのように移動して成長しているのかを解明することに成功した。
<日本海における放流ヒラメの移動を解明-DNA標識による追跡調査で->
によると、ヒラメに適切な標識がなかったために放流の効果がいまひとつ不明だった。それが、3,000個体の漁獲された放流魚のDNAを分析した結果、放流ヒラメのうち80%は放流された地域で捕獲されたことから放流の効果が確認された。
分析にはウロコ1枚で十分ということで市場でヒラメを買わなくても調べられるメリットがあるとか。3000個体のヒラメのデータを集めるのに何匹のヒラメを分析したのか興味がある。放流ヒラメがどれだけ海産資源の増加に寄与しているのか分かると思うが。
リリースには300km以上移動していたヒラメもいたとの記述があるが、蝶のアサギマダラを思い出した。回遊性のヒラメとかもいるのだろうか。ウナギの研究にも役立つのかなぁ。