準備が整ったニューホライズン探査機(7)7つの観測装置を搭載 ― 2006/01/16 11:11
Instrument Scanning (MP4, 1,815KB)
<Pluto-Kuiper Belt mission>に旅立つNew Horizon探査機の打ち上げに向けた準備は整った。
<Pre-launch activities on New Horizons are complete and the spacecraft is ready to count down.>にあるように、予定通り17日に打ち上げられる。
<Launch Page>では順調にカウントダウンが続けられている。
早くても2015年になる冥王星の到達まで探査機は正常に機能することが求められている。観測機器に不具合が起こらないよう、適宜ヒーターで内部を暖めながら飛行を続けることになっている。もちろん探査機そのものの機能の維持も重要になってくる。
重量478kgの探査機は7つの観測装置を搭載している。
- Alice:紫外線イメージセンサー
- Ralph:CCDカメラ
- Radio Science Experiment (REX):オカルテーションの際に活躍
- Long Range Reconnaissance Imager (LORRI):20.8cm望遠鏡CCDカメラ
- Solar Wind at Pluto (SWAP)
- Pluto Energetic Particle Spectrometer Science Investigation (PEPSSI)
- Student Dust Counter (SDC):Designed and built by students at the University of Colorado at Boulder
観測中は太陽と地球の前を冥王星やカロンが横切るオカルテーションの原理を活用することから、きちんと探査機を太陽や地球の方向に向ける必要があることからヒドラジンを燃料にした小型噴射装置を使って姿勢を制御する計画だ。推進装置は8方向に計16基。バックアップも備えている。 また、飛行中はスピン制御で機体を安定させることになっている。
現在も飛行をづつけているボイジャー探査機もそうだが、太陽から遠く離れた地点のため太陽電池で十分な電力を作り出すことができないためプルトニウムの崩壊熱を使った発電システムを搭載している。2015年の冥王星到達時には200W(30V)の観測に必要な電力を維持できるよう、打ち上げ時には250W(30V)の電力を発生できるようになっている。
搭載されているプルトニウムは核兵器に使われる金属プルトニウムではなく二酸化プルトニウムで11kg。万が一にも打ち上げ時に失敗してプルトニウムがフロリダ周辺にばら撒かれる恐れもあることから、<Public Safety Fact Sheet >にあるように非常時に備えた体制がとられている。
- 資料
- Draft Environmental Impact Statement for the New Horizons Mission
- NASA Sets Sights on First Pluto Mission
- press kit
- New Horizons main
- New Horizons
ニューホライズン探査機(8)資料編 ― 2006/01/16 11:16
ニューホライズン探査機のさまざまな資料
・documents ・ムービー ・imageshttp://pluto.jhuapl.edu/science/everything_pluto/5_looks.php ・animation
http://pluto.jhuapl.edu/gallery/animations.php
NASAのスターダストのカプセルが地球に帰還 ― 2006/01/16 11:46
NASAの探査機スターダスト(<Welcome to Stardust, NASA's comet sample return mission>)
が採集した彗星のサンプルが詰まったカプセルが地球に戻ってきた。
<NASA's Comet Tale Draws to a Successful Close in Utah Desert>の黒こげになったカプセルにどんな物質が入っているのだろうか。早く分析してもらいたい。
スターダストが採集したのはComet Wild 2のサンプル。尾の部分を突き抜けた際にカプセルに採集して戻ってきた。人類が地球以外の天体のサンプルを持ち帰ったのは月に続いて2度目のことだ。JAXAのはやぶさもサンプルの採集に成功していればいいのだが.......。
- February 7, 1999 Launch
- February - May 2000 First interstellar dust collection
- January 15, 2001 Earth gravity assist
- April 18, 2002 Aphelion (spacecraft's furthest distance from the Sun)
- August - December 2002 Second interstellar dust collection
- November 2, 2002 Asteroid Annefrank flyby
- January 2, 2004 Comet Wild 2 encounter
- January 15, 2006 Sample return capsule parachutes to Earth