鉄棒の道具がメビウスからプロテへ....... ― 2006/01/23 10:30
体操を習っている息子が体操の道具を買っていいかと聞いてきた。体操というと体一つのスポーツ。試合となればユニホームもあるが、基本的には特別な道具は必要ない。鉄棒、跳馬、あん馬……体育館に備え付けの器具、滑り止めのタンマさえあればいい。
その息子が購入することになったのがプロテ。鉄棒をするときに手のひらを保護する革でできた道具だ。もちろん必要なものなのでコーチに取り寄せてもらったのが届いた。
鉄棒というといままで息子はメビウスを使っていた。メビウスはあの数学で出てくるメビウス。なんで体操で? と最初のころは驚いたものだが、用途を聞くと納得する。
手が鉄棒から離れないよう両手首を鉄棒に固定するのに必要なのだという。ベルトを一回ひねって輪にしたメビウスは表と裏がないので、二つ折りにして鉄棒にひっかけてできた2つの輪に手首を通して鉄棒を握ると、ベルトがよじれることなく鉄棒に手のひらを固定できる。
年配のおじいさんが鉄棒をぐるぐるまわるCMにはビックリさせられたが、鉄棒の車輪をできるようになるまでに息子は体の線をまっすぐして振ることから初めて何年もかけて徐々に振幅を広げてやっと360度、回転できるようになった。
もちろん遠心力がかなりかかるらしくてしっかり鉄棒を握っていないと弾き飛ばされるらしい。初心者にはメビウスが欠かせないのだという。
かれこれメビウスを使うようになって何年になるのだろか。やっとオリンピックでもおなじみの選手が使っているのもと同じプロテを手にした息子が言うには、<ちゃんと車輪ができるようになったから>、コーチが買っていいと許可をくれたのだという。
少しづつでも進歩しているのを喜ぶべきことなのだろうが、プロテを使うようになって鉄棒から腕を離す技に挑戦するようになるのかと思うと、いつ落下しないか親としては怪我の恐れに戦々恐々とする日々を迎えることになってしまった。