使い捨て乾電池はもうやめようって、いうじゃない ― 2005/11/02 16:48
ソーラーライトの続きの話題というわけでもないが、充電してから時間がたっていても十分に使用に耐える自己放電を抑えたニッケル水素電池「eneloop(エネループ)」(二次電池、充電電池)が11月14日に三洋電機から発売されると聞いて、乾電池がひょっとしたらひょっとして、世の中でマイナーな存在になることがあるかもしれないなぁと思った。
詳細はこちらのリリースに譲るが、二次電池に積極的に取り組んでいる三洋電機としては目論見通り、乾電池の座を襲って二次電池の需要を増やすことができれば万々歳。とはいえ、そう簡単にいくかどうか……。
確かにリサイクル型社会への脱皮が求められる時代になって、資源の無駄使いを避ける風潮になっているが、乾電池は便利だ。二次電池といえば充電してすぐ使うという利用方法が一般的だったこともあって、自己放電を抑えるという発想の製品はなかったようだが、それがこれまでの乾電池と二次電池のすみわけにもつながっていたかもしれない。
三洋電機としては、新しいニッケル水素電池は1年たっても85%の容量が残ることから乾電池の変わりにどんどん使ってくださいとアピール。経営が厳しいだけに成功させたいところだ
個人的には積極的に充電電池を使いたいなと思うが、実は充電電池が使える機器が少ないという現実がある。
デジカメなどは電池の電圧低下が少ないことから長く使えるメリットがあって使えるようになっているが、普通の機器は乾電池の1.5Vを前提にしていることから電圧が機器の性能にきいてくるモーター駆動やライトなどに1.2Vの充電電池を使ってもイマイチということになる。
つまりは充電電池は利用範囲が限定されてしまって乾電池に置き換わるというのは、ちょっとだめそう。電気機器メーカーがこぞって充電電池駆動を前提にした製品を発売しないかぎりは普及に限界がある。
りゅうWalker Logの自己放電抑えた充電池のように、充電電池を長期間、使わずに放置しておくという使い方も考えにくいし。
いっそのこと乾電池は地球環境にはやさしくないわけだから、税金とかをかけてしまって値段を上げれば充電電池をいやでも使わざるをえなくなるだろうに。だけど、実際にそうなったときのことを考えるといやだしなぁ。
ということで、三洋電機の思惑通りになるのは、ほんとうに、万が一、ひょっとしたら、ということだろうなと思った次第。