宴のあと、の売れ行きは? ― 2005/11/24 14:40
あす25日は憂国忌――。
三島由紀夫が市ヶ谷で割腹自殺したというニュースに触れ、大人が大騒ぎしているのを知って、小学生ながらにすごいことが起きたのだと思った。
ずいぶんとたってからなぜ、三島由紀夫が自殺したのかという理由がなんとなく分かって、共感はしなかった。が、芸術家としての小説家が美しい文章を書き続けることは容易ではないのだと凡人ながらに感じた。
映画が公開されて「春の雪」の売れ行きがよかった。
春の雪もいいが、宴のあと、も好きな作品だ。こちらも、何かきっかけがあれば売れるだろうか。
かづ、という女性を三島は魅力的に描いている。プライバシー問題(ここに判決文)で話題になった作品だが、生き生きとしたかづは年齢を感じさせない。
車の往来の激しい道路を横断しようとして、かづはタイミングをつかめない野口をおいて一人で先に渡ってしまう.......。かづを象徴するエピソードだ。
三島がひきだしにしまっていたであろう人物像がほかにもいっぱいあったのだろうと考えると、もっと小説をかいてもらいたかったと思う。