「現状では80%の確率で発射していない」....はやぶさの金属弾 ― 2005/12/08 11:25
探査機はやぶさが小惑星イトカワからサンプルを採集したか否かがはっきりしなくなってしまった。何しろ、はやぶさは遠隔操作でしかも、半ば自律航行していることもあって、リアルタイムではやぶさの状況を把握できないのが災いしている。
YOMIURI ONLINEの
記事によると、リーダーの川口淳一郎教授はサンプル採集のための金属弾について「現状では80%の確率で発射していない。非常にショックだ」と話したとのことだ。
JAXAの宇宙科学研究本部は
「はやぶさ」探査機の状況についての中で、
試料採取のための弾丸発射の火工品制御装置の記録が取得でき、それによれば、正常にプロジェクタイル(弾丸)が発射されたことを示すデータが確認できず、11月26日にプロジェクタイルが発射されなかった可能性が高いことがわかりました
としている。
11月26日の2回目のタッチダウンで
「はやぶさ」小惑星のサンプル採取成功に確信としていたのが、「確信」できなくなってしまったわけだが、状況がちゃんと把握できるのを待つしかないようだ。
もっとも地球に帰還するにはイオンエンジンの運転を再開するなど綱渡りの状況が続くだけに、仮にサンプルの採集に成功していたとしても楽観視できないのには変わりはないが............。